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出版社・メーカーからのコメント
仏教推進派の阿倍上皇が大学寮出身者を排斥、儒教推進派である大炊王との対立が激化。斐麻呂が尊敬する先輩・桑原雄依は、寝返った高向比良麻呂を襲撃、斬刑に処せられた。雄依の親友で弓の名手・佐伯上信は、雄依の思いを胸に大炊王、恵美押勝らと戦いに臨む。「義」に殉じる大学寮の学生たち、不本意な別れを遂げた斐麻呂と赤土。彼らの思いは何処へ向かう? 中山義秀文学賞受賞作。
著者紹介
澤田 瞳子(サワダ トウコ)1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。専門は奈良仏教史。2011年、初の小説『孤鷹の天』(徳間書店)で第17回中山義秀文学賞を最年少で受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』(徳間書店)で、本屋が選ぶ時代小説大賞2012(「オール讀物」誌)ならびに第32回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)